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公開日 2026.07.30 更新日 2026.07.30

授乳中に親知らずを抜歯しても大丈夫?薬の影響と注意点を解説

授乳中に親知らずが痛み出したり、抜歯を勧められたりすると、母乳や赤ちゃんへの影響が気になるものです。 レントゲンや麻酔、痛み止め、抗生剤は使用してもよいのか、授乳を続けながら治療できるのか不安を抱える方も少なくありません。 親知らずのトラブルを放置すると症状が悪化することもあるため、正しい知識を持って対応することが大切です。

本記事では、授乳中の抜歯の考え方や薬の影響、治療前後の注意点、生活上のポイントについて紹介します。 授乳への配慮や受診前後に確認したいポイント、安心して治療を受けるための対策を確認しましょう。

授乳中でも親知らずの抜歯は可能?基本的な考え方

結論から申し上げると、授乳中でも、親知らずの抜歯は必要に応じて行える治療です。 ただし、薬の種類や処置の内容によっては、母乳への影響を考慮する必要があります。

痛みや腫れを我慢せず、歯科医師に授乳中であることを伝えたうえで、治療方針を相談しましょう。

授乳中の抜歯で気になる赤ちゃんへの影響

授乳中に親知らずを抜歯する際は、レントゲンや麻酔、痛み止め、抗生剤が赤ちゃんに影響しないか不安になりやすいものです。

多くの場合、授乳中であることを伝えたうえで適切な処置や薬を選べば、授乳を続けながら治療を受けられる可能性があります。 ここでは、母乳や赤ちゃんへの影響を項目ごとに解説します。

レントゲン撮影による母乳や赤ちゃんへのリスク

歯科で行うレントゲン撮影は、主に口元を対象に行われる検査です。 放射線が母乳に移るわけではないため、授乳中であることを理由に過度に心配しすぎる必要はありません。

親知らずの位置や炎症の広がりを確認するには、レントゲン検査が重要です。 不安がある場合は、事前に歯科医師へ相談し、検査の必要性や撮影範囲を確認してから受けるとよいでしょう。 検査結果をもとに、抜歯が必要かどうかも判断しやすくなります。

局所麻酔は母乳に影響するのか

親知らずの抜歯で使用する局所麻酔は、歯ぐきの周辺に作用する薬です。 通常の歯科治療で使用される範囲であれば、母乳への移行量は少なく、赤ちゃんへの影響も大きくないと考えられています。

心配な場合は、授乳直後に治療を受けたり、次の授乳まで少し時間を空けたりすると不安を軽減しやすくなります。 受診時には授乳中であることを伝え、体調や授乳間隔に合う治療計画を相談しましょう。 不安が強い場合は、授乳を再開する目安も確認しておくと安心です。

カロナールなど痛み止めの服用は安全か

抜歯後の痛み止めとして使われるカロナールは、授乳中でも比較的使用しやすい薬とされています。 主成分のアセトアミノフェンは、授乳中に使える薬として扱われることが多く、医師の指示通りに服用すれば赤ちゃんへの影響は起こりにくいと考えられます。

ただし、自己判断で市販薬を追加したり、以前処方された薬を使用したりするのは避けましょう。 痛みが強い場合は我慢せず、授乳中であることを伝えたうえで、歯科医師や産婦人科医に相談することが大切です。 服用量や間隔を守ることが、安全に痛みを抑える基本になります。

抗生剤(抗菌薬)を服用する際の注意点

親知らずの炎症が強い場合は、抜歯後に抗生剤が処方されることがあります。 歯科でよく使われるペニシリン系やセフェム系の薬は、授乳中でも選ばれることが多い一方、薬の種類によっては赤ちゃんの便がゆるくなるなどの変化に注意が必要です。

余っている薬や市販薬を自己判断で使うのは避け、授乳中であることを必ず伝えましょう。 また、処方された薬は症状が落ち着いても途中でやめず、指示された期間を守って服用することが重要です。 服用中に赤ちゃんの様子が気になる場合は、早めに医師へ相談しましょう。

授乳中に親知らずのトラブルが起きたときの対処法

授乳中に親知らずが痛んだり腫れたりした場合は、症状に応じて早めに対応することが大切です。

我慢して放置すると炎症が悪化し、食事や睡眠、母乳育児にも影響する可能性があります。 ここでは、症状別の対処法や注意したいポイントについて解説します。

軽度の虫歯や歯肉炎で痛みが軽い場合

軽い痛みであれば、まずは口腔内を清潔に保つことを意識しましょう。 歯ブラシやデンタルフロスを使用して丁寧に汚れを取り除き、細菌が増えにくい状態を保つことが大切です。 食後に水やお茶で口をゆすぐだけでも、口の中を清潔に保ちやすくなります。

ただし、症状が軽いからといって放置すると悪化する可能性があるため、早めに歯科医院で診てもらいましょう。 授乳中であることを伝えれば、体調や授乳状況に配慮した治療方法を相談しやすくなります。

強い痛みや腫れ、智歯周囲炎が疑われる場合

親知らず周辺に強い痛みや腫れがあり、智歯周囲炎が疑われる場合は早めの受診が必要です。 智歯周囲炎とは、親知らずの周囲に細菌が繁殖し、炎症や膿が生じる状態を指します。 もし、症状が進行すると、発熱や開口障害、食事が困難になるなど、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。

授乳中でも、薬の種類を選びながら治療を受けられる場合があるため、我慢せず歯科医師へ相談しましょう。 受診時には、授乳中であることを必ず伝えてください。

虫歯菌をお子さまにうつさないための予防策

親知らずの虫歯や炎症がある場合は、自身の口腔環境を整えることが、お子さまの虫歯予防にもつながります。 虫歯菌は唾液を介してうつる可能性があるため、食べ物の口移しやスプーンの共有は避けましょう。 また、毎日の歯磨きに加えてデンタルフロスを活用し、口腔内を清潔に保つことが大切です。

虫歯や歯周病を放置すると細菌が増えやすくなるため、気になる症状があれば早めに治療を受けましょう。 家族全体で口腔ケアを意識することも、赤ちゃんの健康を守るうえで重要です。

痛みで食事が摂れず母乳量が減るリスク

親知らずの痛みが強いと食事量や水分摂取量が減り、母乳量に影響することがあります。

授乳中は十分な栄養と水分が必要なため、食事が難しい場合でも工夫して摂取することが大切です。 おかゆやスープ、ヨーグルト、豆腐などのやわらかい食品は口にしやすく、栄養補給にも役立ちます。

水分は一度に大量に飲むのではなく、こまめに補給することを意識しましょう。 痛みが続いて食事が十分に取れない場合は、歯科医院や医療機関へ早めに相談してください。

授乳中に親知らずを抜歯する前に知っておきたいポイント

授乳中に親知らずを抜歯する際は、赤ちゃんへの影響を考慮しながら準備を進めることが大切です。

薬の使用や授乳のタイミングなどを事前に確認しておくことで、治療後も母乳育児を続けやすくなります。 ここでは、抜歯前に押さえておきたいポイントを紹介します。

歯科医師に授乳中であることを必ず伝える

親知らずの抜歯を受ける際は、授乳中であることを必ず歯科医師へ伝えましょう。 授乳状況を共有することで、母乳への影響に配慮した麻酔や薬を選択しやすくなります。 また、抜歯後の授乳方法や服薬時の注意点についても具体的な説明を受けられます。

自己判断で薬を避けたり授乳を中断したりするのではなく、まずは専門家へ相談することが大切です。 事前の情報共有が、治療への不安を軽減するポイントになります。

抜歯のタイミングは授乳直後がおすすめ

授乳中に親知らずを抜歯する場合は、授乳直後のタイミングを選ぶと不安を軽減しやすくなります。 治療後から次の授乳まで時間を確保しやすく、薬の影響が気になる場合も落ち着いて対応しやすいためです。

特に麻酔や痛み止めを使用する場合は、授乳スケジュールを考慮して受診すると負担を減らしやすくなります。 治療日時を決める際は、歯科医師とも相談しながら無理のない計画を立てましょう。

事前に搾乳しておくと安心

抜歯後の授乳に不安がある場合は、事前に搾乳して準備しておくと安心です。 あらかじめ母乳を保存しておけば、治療後に薬を服用する期間でも赤ちゃんへ母乳を与えやすくなります。 搾乳は前日や当日の体調がよいタイミングで行うと、必要量を確保しやすいでしょう。

保存方法や保存期間についても、事前に確認しておくことが大切です。 準備しておくことで、治療後の不安を軽減しながら回復に専念しやすくなります。

親知らずの抜歯後に気をつけたい生活とケア

親知らずの抜歯後は、傷口の回復を妨げない生活と口腔ケアが大切です。 授乳中は体調の乱れが母乳育児にも影響しやすいため、食事や飲み物、出血や腫れへの対応を知っておくと安心です。

ここでは、抜歯後に意識したい生活上の注意点を解説します。

抜歯後におすすめの食事と避けたい食べ物

親知らずの抜歯後は、傷口を刺激しにくいやわらかい食事を選びましょう。 白がゆ、うどん、豆腐、ヨーグルト、スープなどは食べやすく、授乳中の栄養補給にも役立ちます。 一方で、熱すぎる料理や香辛料の強いもの、せんべい、ナッツ、フランスパンなど硬い食べ物は避けるのが無難です。

ゴマや海苔のような細かい食材も傷口に入りやすいため、注意が必要です。 回復するまでは、常温で薄味の食事を意識しましょう。

出血や腫れが続くときの対応

抜歯後に出血が続く場合は、清潔なガーゼを傷口に当て、30分ほど軽く噛んで安静にしましょう。 強くうがいを繰り返すと、血のかたまりが取れて出血や痛みが長引くことがあります。 腫れが気になるときは、頬の外側から短時間冷やすと症状を和らげやすくなります。

ただし、血が止まらない、腫れが広がる、発熱や強い痛みがある場合は早めに歯科医院へ連絡してください。 授乳中でも、異変を我慢しないことが大切です。

カフェインやアルコールは控えるべき?

授乳中に親知らずを抜歯した後は、アルコールを控えましょう。 血行が促進されて出血や腫れが長引く可能性があり、母乳を通じて赤ちゃんに影響するおそれもあります。 カフェインは少量であれば過度に心配しすぎる必要はありませんが、摂りすぎると赤ちゃんの寝つきに影響することがあります。

また、コーヒーや紅茶を飲む場合は量を控えめにし、不安があるときはカフェインレス飲料を選ぶと安心です。 抜歯後は回復を優先した飲み物選びを心がけましょう。

まとめ:授乳中の親知らず抜歯と薬の影響を知ろう

授乳中でも、親知らずの抜歯は必要に応じて受けられる治療です。 レントゲン撮影や局所麻酔、医師から処方された痛み止めや抗生剤は、授乳中でも使用できる場合があります。 ただし、市販薬の自己判断での使用は避け、治療前には授乳中であることを歯科医師へ必ず伝えましょう。

また、抜歯後は食事や口腔ケア、飲み物の選び方にも配慮することが大切です。 親知らずを放置すると炎症や痛みが悪化し、育児や授乳に支障をきたす可能性もあります。 不安な点は早めに相談し、赤ちゃんと自身の健康を守りながら適切な治療を受けましょう。

森の泉歯科では、授乳中の親知らずの痛みや腫れ、抜歯に関するご相談に対応しています。 授乳中でも使用しやすい麻酔や薬剤への配慮はもちろん、母乳や赤ちゃんへの影響を考慮しながら治療方針をご提案いたします。 親知らずの痛みを我慢している方や、抜歯を検討している方は、お気軽に森の泉歯科へお問い合わせください。

監修者

木下 恵泉

木下 恵泉

森の泉歯科院長/医療法人Kオールインデンタルクリニック院長

鶴見大学卒業後、町田市民病院に入職。また、赤十字病院や東京医科歯科大学顎顔面外科の勤務を経て、2018年に森の泉歯科の院長に就任。2023年3月に「オールインデンタルクリニック」を開院。
千歳烏山地区の人のために、自分のことのように相手のことを真剣に考え、1人1人に合わせた最善の治療を提案している。

<略歴>

  • 2005年3月 鶴見大学 卒業
  • 2005~2006年 町田市民病院(歯科口腔外科)勤務
  • 2006~2007年 武蔵野赤十字病院(歯科口腔外科)勤務
  • 2007~2011年 東京医科歯科大学顎顔面外科(歯科口腔外科)勤務
  • 2011~2018年 けやき歯科 勤務
  • 2018年5月 森の泉歯科 院長就任
  • 現在に至る

<資格>

日本口腔外科学会認定 歯科口腔外科認定医